夜中に目が覚め、階段を降りて暗い居間のテレビをつけたら、それまで感じたことのない高揚感を覚えたのが今から30数年前。

 

グレート・ムタ vs 馳浩

 

今思えばエンターテイメントというものを初めて目の当たりにした瞬間で、それからの僕の人生に少なからず影響している。

 

グレート・ムタとはプロレスラー武藤敬司の化身。

 

その武藤敬司が2023年2月21日に引退した。

 

引退試合が発表された時、「行きたい!」というよりも「行かなきゃ!」と思い、チケット発売日をカレンダーに書き込んだ。

 

幸いにも抽選を突破し、チケットをゲット!

当日の東京ドームは満員だったので結果的としてプラチナチケットになったと思うが、発売当初はそんなでもなかった気がする。

 

いずれにしろ、あの武藤の最後の花道を生で見届けることができた

 

周りの席の方々は声援を送るタイプではなさそうだったので、その時になったら武藤コールを恥ずかしがらずにできるのかと、少し未来の自分に期待と不安を抱いていたが杞憂に終わる。

 

入場時、気がついたら拳を突き上げ声を張り上げていた。

 

それに、蝶野コール、橋本コール、また三沢コールもできた。なぜそうなったのかはDVDとかが出たら是非ご覧いただきたい。最っっっ高な瞬間だった。

 

一方、退場時は声を張り上げることができなかった。感極まり過ぎてしまい。。

 

青春ときっかけを本当にありがとうございました!

 

小学生の頃、ブラウン管越しに味わった高揚感が甦る幸せな時間だった。目の前に座っていたおじさんの香水…と言うよりオーデコロンとタバコの混じった匂いは不快だったけど、今となってはこの日を忘れない要素のひとつ。

 

普通の平日だったしお金もそれなりにかかるし、以前の僕だったら行くことを躊躇していたと思うが、あることをきっかけにそれをやめた。

 

行きたいところに行き、会いたい人には会い、見たいものを見る。人生はそんなに長くない。

 

改めてそれが正解だと思った。

 

ちなみに大学生の頃、新百合ヶ丘のスポーツジムで武藤さんと超至近距離ですれ違ったことがある。風呂場だったからお互い真っ裸。

 

そのシチュエーションと当時のウブな自分が相まって声をかけることができなかったけど、後悔も今回の感動を引き立てたスパイスになった。

 

と、思いたい。

 

では、ここで1曲お聴きください。

武藤敬司の入場曲『HOLD OUT』

 

 

この焦らす演出も最高だったなー

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